Living my life

カナダ生活、日々思うこと、様々です。将来どころか明日も見えていない。これだから人生は楽しい。

火はかっこよく、美しい

 

火はかっこいい。

 

メラメラとしてあらゆるものを焼き尽くす。

 

ステイ先の暖炉の火を何分間か見つめていた。

火は見ている人を虜にする。

 

一度見だすとぼーっと見つめてしまう。

不思議な能力を持っている。

 

黄色や赤や青色に輝き人々に暖かさをもたらし、美しさまで出してくる。

生で食べたらお腹を壊すような食べ物でも火にかかればへっちゃらだ。

 

 

昔から火が好きだった。

焚き火をしたりBBQをしたり小さい頃から火にはお世話になってきた。

 

火のおかげで怒られたこともある。

 

小学生時代、アルコールランプに日をつけるという作業がたまらなく好きだった。

あのクラスの中で誰よりもその作業を愛し、先生よりも火との距離が近かったに違いない。

 

そんなある日、マッチが欲しくてたまらなくなった。

シュッとこするだけで、火を作り出せるあの棒は当時の僕にとっては魔法の棒のような存在だった。

 

マッチを手に入れて自分の好きな時に好きなだけ火を作り出したい。と思った僕は理科室からマッチを一箱盗んでしまった。

 

そのあと昼休みに、友達に

マッチ持ってるぜ。

と勝ち誇りながら伝え、二人で体育館の裏に向かった。

 

目的は一つ。

自分たちで火を起こして楽しむ。

火を起こして楽しむというよりは火をマッチで作り出すのが楽しみだったのだろう。

 

今思えばマッチ一箱であそこまで幸せを感じ楽しめる少年たちはなかなかいない。

 

そして友達と体育館裏でマッチで遊んだ。

 

シュッとこすり火を起こしては、それが消えるまで眺める。

火が消えたらもう一本取り出し、またつける。これを繰り返した。

 

はたから見るとどうだったのだろうか。

完全に怪しい二人である。将来が不安になるだろう。

 

火に夢中だった僕らは先生が後ろから来ていることに気づかなかった。

タバコを吸いに来ていたらしい。

 

僕らは確保された。

すぐさま職員室に連れて行かれ、事情聴取が始まった。

 

何してたの?

 

マッチで火をつけてそれを眺めていました。

 

他には?

 

それだけです。

 

???

 

小学生だった僕らは泣きそうだった。

ただ火を眺めていただけでここまで先生たちに囲まれなければいけないのかと。

 

マッチは理科室から取ったことを伝え少し怒られ没収された。

楽しみが詰まった魔法の箱を取られてしまったのだ。

 

なんで火を眺めてたの?と聞かれたが、理由なんてわからなかった。

僕らは火に吸い寄せられ火の美しさに感動していただけだった。

 

でも、理科室から物を取ったことと校内で火を使ったことに関しては今でも深く反省している。

もう二度としません。

 

あれから数十年経った今でも火を見つめる目はあの時と同じなのだろう。

 

今までありがとう。これからもどうぞよろしく。

 

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