初の店番
アメリカに来てからもうすぐ一週間経つだろうか。
ここに来てから二日でホストがカナダに行ってしまったため火曜日まで一人でここに滞在している。
ホストは街に雑貨屋を持っているのだがこの五日ほどここにいないためその間なぜか僕がそのお店の店番をすることになった。
初めてその雑貨屋に行った時にそのお店の大まかな説明を受けた。置いている商品のジャンルや値段やレジ打ちなど。
ホストがそういう性格なのかゆる〜いお店なのかはわからないが商品によっては値札が付いていないのがチラホラある。こういうのはいくらなのかと尋ねると似たようなやつ探してそれと同じくらいの値段でいよと言われた。ホストの性格がゆる〜いのかもしれない。
大体の説明を終えこんな感じで大丈夫っしょと言われたが僕には一つだけどうしても不安なことがあった。それはレジ打ちである。まだアメリカに来たばかりで何円おコインがあって何円のお札があるとかそういうお金についてもあまりまだ理解できていないのにレジなんて僕にできるのだろうかという心配があった。クレジット払いだって今まで払ってきた経験はあるが払わせる側の経験は全くない。他にも接客で使うような英語も全然知らないのに本当に大丈夫だろうかという心配がとてもあったがホストは大丈夫、大丈夫と何も根拠のないことを言っていた。だんだんわかってきたがこのホストの大丈夫は僕にとって大丈夫ではないことが多い。とても心配だった。
そうして初の店番を任されたわけだが初日、とっても緊張していた。できるならお客さん誰も来ないでくれとまで願ってしまっている自分がいた。
しかしこの店は街の中にあるということもありお客さんは結構きた。
入り口のドアのチャリンという音がなるたびに僕の心臓はばくばくしていた。
ちゃんと接客できるか心配過ぎたためお客さんがレジに来るたびにまだ僕アメリカに来てから数日しか経っていないのに店番手伝ってるんですよ〜と先にいつミスしてもいいように保険をかけていた。
それを伝えたおかげでお客さんも理解してくれ僕のレジ打ちのスピードが異常なくらい遅かったりしても怒らずに待ってくれたりした。とても感謝だ。。。
それでも二日目くらいから徐々に慣れていき雑貨屋ということもありお客さんがいない時は店内を歩き回って僕自身もそのお店の商品を見たりして楽しむことができるくらいになってきた。
お客さんが来ると緊張してしまうのは今でも変わらないがだんだんとこの仕事を楽しめるようになってきていた。
この街は観光客が多いのか遠くから来たというお客さんが多かった。たまにこの辺に面白い店はないかと聞かれることもあるけれど残念ながら僕もこの街について全くと言っていいほど知らないため申し訳ないが毎回その人たちの力にはなれなかった。
最初はどうしようどうしようとなっていたりもしたが今では貴重な経験だなと思うしお客さんと会話したりするのも僕のいい英語の勉強になっているし残り二日間頑張りたい。