雪に興奮するか、うんざりするか
朝起きてあらまあびっくり。一面雪。
昨晩の間に雪がたくさん降ったらしい。
今日は一面雪に強い風が追加され、昨日の夕方とは景色がまるきり変わっていた。
雪は久しぶり。この前降ったが、ほんの少しだった。
日本にいた頃と雪を見る目が変わってしまった。
日本にいた時は、
うわあ、雪だ! 学校休みになるかも最高と思っていたが、
今では、
うわー、雪かよ。雪かきだり〜。
と思うようになってしまった。
なんか自分でも悲しい。
いつも雪を心から歓迎してあげる人間でいたかったが、もう僕の中身は変わってしまったようだ。
カナダの雪は容赦ないね。とりあえず。
そんな?ってくらいいつも急に降る。
最近は全くニュースを見ないせいで、天気予報も知らず、いつもいきなり降ってきて、びっくりする。
雪かきは最初は楽しい。
なんだか、雪国の人みたいな気持ちになれるし、やりがいはあるが、ずっとやっているとそれはただの労働と化し、ただただ辛い作業となる。
雪と言えば、中学生の頃、自転車で学校に通っていた。
ある日の朝、その日はとても寒く、雪は積もってはいなかったが、道路の水が凍り、ところどころ氷が張っていた。
友達と二人で毎日朝通っていたのだが、学校に向かう途中、友達が氷の上をチャリで通過しようと試みた。
僕はやめたほうがいいと言った。
絶対コケると思ったから。
友達は
いけるっしょと氷の上をチャリで突き進んだ。
そして次の瞬間、すっ転んだ。
面白すぎて大爆笑だった。
腹が痛いくらい笑った。
がしかし、さらに面白いことが起こった。
友達を見てゲラゲラ笑っていたはずが、いつの間にか自分のチャリも少しずつ動いていて、凍った水溜りに突入していた。
気付いた頃には完全に手遅れ。
0.2秒くらいの速さでひっくり返り地面に叩きつけられた。
多分痛かったんだろうと振り返るが、こけたのが一瞬すぎて、その時は全く痛みを感じなかった。
そして二人で道路の真ん中で二人でひっくり返り爆笑した。
すぐに起き上がり学校に向かわないと間に合わないような時間だったが、あまりにも急な出来事すぎて、体の力が抜けたというか、
もう少しここでゆっくりしてから学校行こうぜという結論にたどり着いた。
青空を見ながら道路に寝そべっていた。
次第に背中の氷が溶けて背中が濡れてきていたが、その時は何も気にならなかった。
あの時は完全に
うわあ雪だ!の時期だった。
それじゃ今は雪を見てうんざりするどころか、雪だるまを作りたくても一人で雪だるまを作ると
え?あいつ一人で雪だるま作ってるの?
と不審がられてしまう歳になってしまったことが、悲しい。
俺は雪だるまが作りたいんだー。
雪をもっとほどほどに。
いつまでも雪を見て興奮できるような少年心を持っておきたいし、雪にうんざりしないほどの雪の量にしてくださいと神様にお願いしたいものだ。