わさびいじり
日本人といえばわさび。
このような考えを持ってる人が世界には何人いるのだろうか。
先日このタイプの人間に出会った。
やっぱり、わさび好きなの?と聞いてきた。
やっぱりってなんだよと思った。
まあ、普通に好きと答えた。
彼は日本といえばわさびという人間なので
へ〜、やっぱり好きなのかぁ。
と言っていた。
今はわさびを食べれるが昔は食べれなかった。
回転寿司などに行くと最近は最初からわさびがお寿司の中に入ってなく、自分で好きな量を使うというスタンスになってきているお店が増えている。
しかし、僕がまだ小さい頃にはそのシステムはなく、毎回毎回わさびの食べれない僕は、
〇〇のわさび抜き1つくださいと言っていた。
それを食べて、また頼んでの繰り返し。
回転寿司に来たのに意味ないと思ったりするくらいだった。
そこからどんどんめんどくさくなってしまい、わさびの入っていない回ってる寿司を取るようになった。
それから数年、今僕の一番好きなお寿司は納豆巻き。続いてたまご。
こうなってしまった。
もはやお寿司に行っても魚をあまり食べないということになってしまった。
わさびが食べられるようになった今でも納豆巻きとたまごを食べる量の方が多い。
過去にそれでおじいちゃんに注意されたことがある。
みんなで少し高めのお寿司屋さんに行ったあの日、いつものように魚ではないものを食べていた。
するとおじいちゃんが
せっかくうまいお寿司屋さんに来てるんだからもっと魚を食べなさい、と。
するとお母さんが
いいじゃない、これで満足できてるんだから。
と言った。
しかし、その時僕は2人の言葉に納得できなかった。
まずおじいちゃん。
高いところの寿司に来てようが安いところに来ていようが、食べたいものを食べたい。
ここの魚すごい美味しいから食べてみれば?ならわかるがたまごや納豆巻きだって他の安いところに比べたら高いところの方がうまい。
ちゃんとうまさを味わって食べているのだ。
次にお母さん。
これで満足できていると言った。これで。
寿司職人ではないがお母さんに言いたい。
たまごや納豆巻きはおまけか?
魚の盛り上げ役用に生み出されたお寿司か?
違うだろ??ちゃんとうまいからお寿司のなかにあるんだろ?
と言いたかった。
ってなわけでわさびの話からお寿司の話になってしまった。
その日から彼は話すたびにわさびいじりをしてくるようになった。
チョコをくれる時も
わさび味だよ。
とか言ってくるようになった。
そこで僕は挑戦に出た。
もともとホストマザーが日本の調味を好きなこともあって、家にはわさびがあった。
それを丸い形のチョコのなかに小さい穴を開けて中にわさびをいれ、彼に渡した。
いわゆるドッキリというやつだ。
彼はドッキリをしても大丈夫そうな気さくな人なのでやってみた。
食べて速攻彼は吹き出した。
どうやらわさびわさび言ってた割にはわさびを食べたことがなかったらしい。
なんだこれはと言ってたのでわさびの味のチョコだよと言った。
そのあとにわさび好き?と聞いてあげた。
彼はこんなの食えない!と言っていた。
それ以来彼からわさびいじりをうけたことは今のところない。